え~?借金て時効があるの?時効が成立すれば債務がなくなる?!

多くの人に知られていない事実ですが、借金には時効があります。「じゃあ、時効成立まで雲隠れしてれば良いのでは・・・」と、頭によぎった方がいるかもしれません。雲隠れするのが善悪かここでは置いといて、まず時効成立に必要な事項や経緯について話しましょう。

借金の時効が成立するのに必要な期間は、ケースによって異なります。家族や知人、友人から個人的に借りた場合10年で時効成立となります。しかし貸金業者などから借りた場合は5年と期間が短くなっています。貸金業者には、銀行、信販会社、消費者金融、クレジット会社等が含まれます。

では仮に、貸金業者からお金を借りて5年経過すれば時効というこのケースで、いつから数えて5年となるのでしょうか。難しい話をすると民法166条1項がキーポイントとなります。そこには「消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する」と定められています。「権利を行使することができる時」というのは、返済期日を決めているかどうか、またどのようにして返済していたかによって変わってきます。一つ例を見てみましょう。

貸金業者から借入するとたいていの場合、返済期日が決められています。返済期日とは、契約書で定めた○月○日までに返済しなければならないという期日を指します。そして返済期日が定められている場合、上記した民法の「権利を行使する事ができる」日は、返済期日となります。ですから、返済期日の次の日から時効のカウントが始まるわけです。例えば7月1日が返済期日だとしたら、7月2日~時効5年のカウントが始まるわけです。

これを聞いて、「時効成立までなんとか逃げ続けたい」と思ってしまいましたか?たしかに時効が成立すると、借金返済の義務が消滅します。しかし時効成立を待つ事にはデメリットもあります。住所変更に支障がでたり、いつ督促がくるかなぁと毎日びくびくした生活を送ることになります。また時効成立までの間、借金額がどんどん増えていきます。そして最悪のパターンが、時効成立直前で請求や差し押さえがあると時効が中断、カウントがふりだしに戻る可能性が生じます。膨大に増えた借金を新たに抱え込むことになるかもしれないのです。

「借りたものは返す」。これが人としての道理であり道徳です。時効に関して確かに法律で定められているとはいえ、借金した場合にすべきことはあるでしょう。人としての道を踏み外すことなく、しっかりと生きていきましょう。

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